X 閉じる
ジェニファーの豆知識
中央監視のはじまりと変遷
Q.電気式制御システムと電子式制御システム、どう違う?

斉藤サーーン!カネコサーーン!



わわっ!びっくりした。おはよう、ジェニファー。朝からそんなに急いで一体どうしたんだい?


Sorry!あの…この前、斉藤さんとカネコさんに教わった“制御システムの進化” について、あれから自分なりに色々調べてみたんデス。


おぉ!偉いじゃないか〜。いい刺激になったみたいで何よりじゃ。


でも、実はまだ少しわからない部分があって。斉藤さんが言っていた「電気式制御システム」と「電子式制御システム」の違いについてなんですケド…



なるほどね。「電気式制御システム」は検出部と調節部が一体になった調節器と操作器で構成されたシステム、一方「電子式制御システム」は、検出部の検出器と調節部の調節器が分かれたシステム。この違いは理解しているかな?


Yes!それは理解してマス!


よし。まず「電気式制御システム」として、“室内形温度サーモスタット”を例にしてみようか。検出部はバイメタルの湾曲変化や、ベローズと呼ばれる蛇腹形状の筒の中に封入されたガスの膨張収縮による変化をとらえ、機械機構で温度変化をとらえる。室内環境を希望する温度に近づけるために設定する設定温度はバネなどによる機械機構で入力して、機械機構の偏差を増幅して電気信号に変換するんだ。これは安価で簡単な制御には適しているんだけど、高度な制御は行えないから利用するには制限が出てくる。


Umm…なるほど。


一方で「電子式制御システム」は、検出器・調節器・操作器で構成されている。検出部と調節部が一体になった「電気式制御システム」と違い、機器が分かれることでより遠隔設定が可能になるという話は前回したよね。検出器は、温度・湿度・CO2・圧力・流量…などなど現在の技術で可能な検出器を利用できるし、調節器には検出部の種類に依存せず利用できる。調節器の機能にはPID動作、遠隔設定機能、バランスレスバンプレス機能、オート/マニュアル切り替え機能、オートチューニング機能など高精度な制御を行える機能が用意されているんだ。つまりは構成が複雑になる分、高度な制御を行うことができるというわけ。複数の調節器や補助機器を組み合わせてシステムを構築することだって可能だよ。


構成が複雑になればなるほど、高度な制御が可能になる…っと。メモメモ!


こうした制御システムの進化は、当時の社会情勢やIT技術の発達が密接に関わっているんじゃ。例えば、1965年にはスペースシャトルの組み立て工場向けに環境制御システムが必要になって、NASAに空気式気候制御システムを提供したんじゃ。


Oh,Wonderful…それは知りませんでした!他にはどんなことが?


IT関連でいうと、ジョンソンコントロールズは1972年に世界初のミニコンピューターによるビル制御装置「JC80」を発表している。1980年代にはデジタル制御を取り入れ正確な制御が可能な「JC85」を、1990年代には通信プロトコルが公開されて、ジョンソンコントロールズ製以外の装置とも通信可能になったんじゃ。制御システムはコンピューターの発展とともに成長してきたとも言えるのう。


用語解説

  • PID:

温度制御をはじめとした各種制御に用いられる一般的な制御方式として用いられるP(比例制御),I(積分制御),D(微分制御)のこと。

  • バランスレスバンプレス機能:

あるひとつのモードから別のモードへ切り換えを行う際、切り換える前と後でレベルが異なる事があり、このような時に自動的にレベル合わせをする機能。

  • オート/マニュアル切り替え機能:

制御の入力信号をオート(自動)もしくはマニュアルに切り替える機能。

  • オートチューニング機能:

 PID調節計で良好な制御を行うために、制御対象に合った適切なPID定数を設定する必要があり、これを自動で算出し設定を行うこと機能。

登場人物紹介

ジェニファー

米国出身。ジョンソンコントロールズ入社5年目の営業担当で、新人アキラの教育係。趣味は旅行。彼氏募集中。

 

斉藤さん

ジョンソンコントロールズのエネルギーエキスパート。45歳、ジェニファーの上司。趣味は切手収集と省エネ。


カネコさん

ジョンソンコントロールズの重鎮的存在。ビルオートメーションの歴史に関する知識に長けており、社内では“歩く社史”と呼ばれるほど。


アキラ

ジョンソンコントロールズに入社して間もない若手社員。帰国子女。草食系に見えて実は野心家。趣味のゴルフはプロ級の腕前。