エンパイアステートビルの省エネ改修、240万ドルのエネルギーコスト削減で初年度目標を達成

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~世界でもっとも著名なオフィスビルが省エネモデルを実証、年間エネルギー使用量38%削減を目指す~

【2012年5月31日 米国ニューヨークより発表】

米国ジョンソンコントロールズ インク(ニューヨーク証券取引所略号:JCI、以下ジョンソンコントロールズ)とエンパイアステートビルの省エネ改修プロジェクトパートナーは、同ビルの改修プログラムの計画を上回るペースで成果を上げ、パフォーマンス・コントラクト(成果保証契約)により保証された初年度目標を前倒しで達成し、保証された削減額の5%超となる240万ドルのエネルギーコストを削減したことを発表しました。本プロジェクトはコスト削減、投資収益率の最大化、不動産資産価値の向上および環境保全における商業ビルのモデルケースを構築しています。

エンパイアステートビル社のアンソニー・マルキン(Anthony Malkin)氏は次のように述べています。「エンパイアステートビルの省エネ改修プロジェクトは、初年度に数百万ドルのコスト削減をもたらし、まず何よりも、着実に成果を出す事業決定となりました。私たちはビルのオーナーや運営者に対し、省エネ改修工事の実施により、コスト削減や所有するビルの資産価値向上を実現可能とする実証モデルを示すことができます」

マルキン氏は、C40世界大都市気候先導グループ(C40 Cities Climate Leadership Group)とパートナーとして連携するクリントン気候イニシアチブ(CCI)の都市プログラムとともに、エンパイアステートビル社を中心に、省エネとサスティナビリティに注力する主導的な組織であるジョンソンコントロールズ、ジョーンズ ラング ラサール社、ロッキーマウンテン研究所によって構成されるプロジェクトチームを結成しました。

ジョンソンコントロールズ ビルディングシステムズ社長であるC. デイビッド・マイヤーズ(C. David Myers)は次のように述べています。「マルキン氏は、この歴史あるランドマークに革新をもたらすという明確なビジョンを持っていました。その成果はすでに数字となって表れ始めており、世界が追随すべき新たなモデルが構築されています。世界中で省エネ化されていない何十億平方フィートにも及ぶオフィスビルの改修に取り組むことは、拡大するエネルギー需要への対処、コスト削減、雇用の創出、温室効果ガスの排出量削減を行う上で非常に重要です」

エンパイアステートビルの省エネ改修計画の主要部分は終了し、新たにテナントの職場空間の生産性を向上させることでプロジェクトは完了となります。エンパイアステートビルのエネルギー効率向上だけでなく、推定4,000メトリックトンのCO2排出量を削減することになり、これは750エーカーの松林と同等の効果を生むことになります。すべてのテナントスペースの改修が終了すると、ビル全体で年間440万ドルのコスト節減が見込まれ、エネルギーの年間消費量を38%低減することで、向こう15年間で10万5,000メトリックトンのCO2排出量が削減されることになります。

クリントン気候イニシアチブと連携するC40のグローバルイニシアチブディレクターを務めるテリー・ウィルス(Terri Wills)氏は次のように述べています。「初年度でこれだけの確実な成果を生み出したことは、世界を牽引する本プロジェクトの効果を改めて浮き彫りにするものであり、今後、ニューヨークだけでなくC40のグローバルネットワークに加盟する都市全体にとって、持続的な気候変動への取り組みのモデルとして継続されるものです」 なお、C40 の会長はニューヨーク市のマイケル・ブルームバーグ市長が務めています。

ジョーンズ ラング ラサール社のインターナショナル・ディレクターであるレイ・クォータラーロ(Ray Quartararo)氏は、「エンパイアステートビルにおける私たちの取り組みは、省エネによってエネルギー使用量を大幅に削減することでコスト効率を向上させるとともに、高いクオリティを求めるテナントにとってビルとしての魅力を一層高めることを実証しています。新旧のテナントと協力するにつれ、そのほとんどがエネルギー使用量を低減すると同時に、経済効果の実現と環境保全責任に取り組むビルに入居することを望んでいることがわかりました」と述べています。

ロッキーマウンテン研究所の会長兼チーフサイエンティストであるエイモリ―・ロビンス(Amory Lovins)氏は、「根本的な改修によって削減効果を達成することができた要因として、マルキン氏の明確なビジョンとリーダーシップ、従来の前提を検証する能力を持ったチーム、単に削減分を加算するだけでなくより低コストで大きな節減効果を生むことのできる総合的なデザイン計画の3つが挙げられます」と述べています。

改修プロジェクトでは、ビルの主要設備基盤、共有部分、テナントスペースにおける8つの画期的な施策に焦点が置かれました。ジョンソンコントロールズとジョーンズ ラング ラサール社によって約6,500枚の窓ガラスすべての改修、チラープラントの改修、ビル制御システムの機能アップ、Webベースのシステムによるテナントのエネルギー管理などが実施されました。また、プロジェクトのパートナーによって、詳細な機械設計が組み立てられ、ジョンソンコントロールズのパフォーマンス・コントラクトによって、2,000万ドルのエネルギーコスト削減が保証されました。パフォーマンス・コントラクトでは、契約期間中を通じて、設備改良によるエネルギー消費の節減分によってプロジェクト費用が賄われます。保証されたコスト低減額が達成されない場合には、測定および検証されたエネルギー消費量と契約で保証された消費量との差額をジョンソンコントロールズが補填します。

このプロジェクトの実施は、リンクトイン社(LinkedIn)、スカンスカ社(Skanska)、リー&フォン社(Li & Fung)、コティ社(Coty Inc.)、米連邦預金保険公社(FDIC)など、新たなテナントの獲得につながりました。これらの企業はいずれもサスティナビリティを重視する自社の価値観を反映し、より快適な職場を提供すると同時に、エネルギー使用量を自ら監視し、制御することのできる職場空間を求めていました。

適用可能なプロジェクト開発モデルによって、個々の省エネプロジェクトが事前に予測された通りの成果を確実に達成できるよう、ジョンソンコントロールズとジョーンズ ラング ラサール社では、基準値の設定、エネルギーモデルの補正、天候や使用期間、運用面での改良に関する前提条件の更新、全体の削減量に対するプロジェクトごとの実際の削減量の割合などを含め、評価・検証プロセスを構築しました。プロジェクトの年間エネルギー削減量については、eQuestのエネルギーシミュレーション手法の補正モデルを使用する国際性能計測・検証議定書(IPMVP International Performance Measurement and Verification Protocol)のオプションDの手法に基づいた計算が行われています。

持続可能な発展のための世界経済人会議(World Business Council for Sustainable Development)によれば、米国のエネルギー消費量の40%はビルによって消費されています。 ニューヨークのように密集した大都市では、使用されるエネルギーの75%が商業ビルによって消費されています。もし、ニューヨーク市内のすべてのビルが今後、今回のようなプロジェクトを実施すれば、CO2排出量を400万トン低減されることになり、これは一般的な石炭火力発電所1基に相当する量です。

クリントン気候イニシアチブ(CCI)とC40とのパートナーシップについて
C40は地球の気候変動対策のための有効かつ持続的な政策やプログラムの導入に積極的に取り組む世界各国の大都市によるネットワークです。クリントン元米大統領が運営するウィリアム・J・クリントン財団によって創設されたクリントン気候イニシアチブ(CCI)の都市プログラムと連携し、2006年にCCIの都市プログラムはC40の実践パートナーとなりました。2011年の春には2つの組織がさらに連携を緊密化させることを発表し、気候変動に関する活動を行う世界有数の組織として一体化し、大幅に強化されたリソースおよびインフラによって歴史的な価値と存在感を一層高め、活動を加速させようとしています。C40 の詳細については、http://www.c40.org/ をご参照ください。

米国ジョンソンコントロールズ インクについて
ジョンソンコントロールズは、世界150ヵ国以上のお客様に多様なテクノロジーを提供する、業界トップクラスのグローバル企業です。16万2,000人の従業員が、ビルのエネルギー効率や運用効率を最適化する質の高い製品、サービス、ソリューションをはじめ、自動車用鉛酸バッテリーおよびハイブリッド車・電気自動車用先進バッテリー、自動車用内装システムの開発に取り組んでいます。ジョンソンコントロールズのサスティナビリティへの取り組みは、創業のきっかけとなった初の電気式室内サーモスタットが発明された1885年にまで遡ります。成長戦略とマーケットシェアの拡大によって、ジョンソンコントロールズは、株主への価値の提供と、顧客の成功の支援に取り組んでいます。詳細はhttp://www.johnsoncontrols.com をご覧ください。

ジョーンズ ラング ラサールについて
ジョーンズ・ラング・ラサール(NYSE:JLL)は、不動産に特化した金融およびプロフェッショナル・サービスを提供する企業です。不動産のオーナー、テナント、あるいは投資家に対し、世界の専門家チームによる総合的なサービスを提供し、資産価値の拡大を図ります。2011年の全世界での売上高は36億ドルで、200社のオフィスビルを含め、世界70ヵ国で1,000ヵ所以上の顧客にサービスを提供しています。また、資産管理、企業のファシリティ管理業界の世界的リーダーとして、21億平方フィート(約1億9,500万㎡)の不動産資産を管理しています。グループの投資・運用部門であるラサール・インベストメントマネージメントは、世界最大規模で最も多岐にわたる不動産ポートフォリオ運用しており、資産運用総額は472億ドルに上っています。詳細については、http://www.joneslanglasalle.comをご覧ください。

ロッキーマウンテン研究所について
ロッキーマウンテン研究所(RMI)は、独立系で企業活動に対する働きかけを積極的に行う非営利のシンク-アンド-ドゥ タンク(think-and-do tank)です。効率的で再生可能な資源利用を推進することを使命とし、その実現のために統合的デザイン、先端技術、市場啓発に重点を置いています。RMIでは、2050年までに米国における化石燃料の使用を効率的かつ再生可能エネルギーへ移行させるための道筋をつけ、これを推進することを戦略の中心に据えています。RMIの詳細についてはhttp://www.rmi.orgをご参照ください。

エンパイアステートビルについて
米ニューヨーク・マンハッタンのミッドタウンにそびえたつ高さ1,454フィート(約443メートル、塔頂部分を含む)のエンパイアステートビルは、「世界で最も有名なオフィスビル」と言われています。これまでインフラ、共有エリア、アメニティー部分に新たな投資を行い、さまざまな業界の一流のテナントを世界中から誘致しています。超高層建築は強固な放送電波塔も兼ねており、ニューヨーク・メトロポリタン地域のテレビ、FMラジオなどあらゆる主要放送局を支えています。米国建築家協会が行った調査で、全米で最も人気のあるビルに選ばれているほか、エンパイアステートビルの展望台は世界中で最も人気のアトラクションとされ、ニューヨーク最大の観光名所の1つとして知られています。エンパイアステートビルについての詳細はhttp://www.esbnyc.comhttp://www.facebook.com/EmpireStateBuildingまたはTwitterで@EmpireStateBldgをご参照ください。

*本文中に記載されている社名および製品名は、各社の登録商標または商標です。
*このニュースリリースは、米国ジョンソンコントロールズ インクが2012年5月31日(米国時間)に発表したニュースリリース(英文)の抄訳です。
http://johnsoncontrols.mediaroom.com/index.php?s=113&item=2877

ジョンソンコントロールズ株式会社 ビルディングシステムズについて
ジョンソンコントロールズ株式会社 ビルディングシステムズは、米国ジョンソンコントロールズ インク(Johnson Controls, Inc.)の日本法人(本社: 東京都渋谷区、 代表取締役社長: マーク・カトラー/ Mark Cutler)です。空調制御用機器、ビル管理システム、自動制御機器、産業・舶用冷凍機器および装置、およびセキュリティシステム全般の設計、製造、販売、施工、サービス、エネルギーソリューション、ならびに統合ファシリティマネジメント事業を提供しています。
国内での導入業種はオフィスビル、商業施設、医療機関、教育機関、スポーツ施設、交通機関など多岐にわたり、数多くのランドマーク的存在の建物における施工実績があります。1971年6月設立。国内45事業拠点。詳細はhttp://www.johnsoncontrols.co.jp をご覧ください。

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